キャンプの楽しみのひとつは、大自然の中で過ごす特別な時間です。しかし、アウトドアでの睡眠環境は自宅のように快適とはいかず、地面の硬さや冷気、寝心地の悪さなどから「夜中に何度も目が覚めた」「朝起きたら体が痛い」という声も少なくありません。キャンプを心から楽しむためには、睡眠の質を高めることが欠かせません。そこで今回は、「朝までぐっすり眠れるキャンプ用ベッドの選び方」について、詳しく解説していきます。
まず最初に理解しておきたいのは、キャンプ用の「ベッド」と一口に言っても、さまざまなタイプが存在するということです。主に代表的なものとしては、フォールディングコット(折りたたみ式の簡易ベッド)、エアマット(空気を入れて膨らませるマット)、**フォームマット(ウレタンなどの素材で作られたマット)**の3種類があります。それぞれの特徴を理解した上で、自分のスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
中でもフォールディングコットは、地面から一定の高さがある構造になっており、地面の凹凸や湿気、冷気を効果的に遮断してくれます。地面に直接接するエアマットやフォームマットと比べても、より快適な睡眠環境を実現できるため、多くのキャンパーに支持されています。また、最近では軽量かつコンパクトに収納できるモデルも増えており、持ち運びの手間も大きく軽減されています。
では、実際にキャンプ用ベッドを選ぶ際には、どのようなポイントに注目すべきなのでしょうか?
寝心地とサポート力
長時間寝ることになるベッドは、体圧をうまく分散し、腰や背中をしっかり支えてくれるものが理想です。フォールディングコットの場合、生地の張り具合やフレームの安定感が寝心地に直結します。沈みすぎず、硬すぎないバランスの取れたものを選びましょう。エアマットであれば、空気の量を調整することで自分好みの硬さにできるタイプがおすすめです。
サイズと高さ
身長や体格に合ったサイズを選ぶことも重要です。特に背の高い方は、長さが不足すると足がはみ出してしまい、快適に眠れません。また、高さもチェックポイントです。コットのように地面から高さがあるタイプは、湿気や冷気から体を守り、ベッド下に荷物を収納するスペースとしても活用できます。一方で、テントの天井が低い場合は、高すぎるベッドは不向きなので注意が必要です。
収納性と持ち運びやすさ
キャンプは何かと荷物が多くなりがちです。そのため、軽量かつコンパクトに折りたためるベッドは、非常に重宝されます。特に徒歩キャンパーやツーリングキャンパーにとっては、収納袋に収まるサイズ感が重要です。最近ではアルミ合金フレームを採用した軽量モデルや、設置がワンタッチでできるタイプも登場しており、女性や初心者でも扱いやすくなっています。
耐久性と素材
屋外で使用するベッドには、強度や耐久性が求められます。コットのフレームにはアルミニウムやスチール、マットの素材にはナイロンやポリエステルが使われており、それぞれ耐久性に差があります。頻繁に使用する方は、耐荷重や耐摩耗性の高いものを選ぶと長く使えます。特に安価な商品は、長期間の使用で生地がたわんだり、フレームが歪んでしまうこともあるため、口コミなどで使用感を確認するのが安心です。
季節や気温への対応力
春夏のキャンプでは通気性の良さが重要ですが、秋冬のキャンプでは保温性を意識する必要があります。コットは通気性に優れている反面、冬場には下からの冷気が気になる場合があります。その場合は、コットの上にマットやブランケットを重ねて使用すると断熱効果が高まります。また、エアマットやフォームマットの中には、断熱材が内蔵されているタイプもあり、寒冷地でのキャンプに適しています。
さらに快適な睡眠を求める方には、ピロー(枕)やシュラフ(寝袋)との組み合わせも重要です。ベッドだけでは首のサポートが不十分なこともあるため、空気を入れるタイプのピローや、コンパクトに収納できる専用枕を併用すると、より快適な寝姿勢が保てます。
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