キャンプ道具を車にどう積む?荷物が多いファミリーキャンプの積載術

キャンプ道具を車にどう積む?荷物が多いファミリーキャンプの積載術

家族みんなで楽しむファミリーキャンプ。豊かな自然の中で過ごす時間はかけがえのないものですが、準備の段階で多くのキャンパーがぶつかる大きな壁があります。それが「車への荷載せ(積載)」です。

「積み込みを始めたけれど、荷物が全部入り切らない…」
「後方の視界が遮られて運転が怖い…」
「キャンプ場に着いたのに、最初に使いたいテントが奥底にあって出せない!」

こんな失敗を経験したことがある方も多いのではないでしょうか。ファミリーキャンプは人数分のギアや衣類が必要になるため、どうしても荷物の量が増えてしまいます。しかし、いくつかのコツとルールさえ押さえれば、限られた車のラゲッジスペースをフル活用し、安全かつ効率的に積み込むことが可能です。

今回は、荷物が多くなりがちなファミリーキャンプ向けに、失敗しない車の積載術と設営・撤収をスムーズにする工夫を詳しく解説します。

なぜキャンプは荷物が多くなる?

一人で行くソロキャンプと比べ、ファミリーキャンプの荷物は一気に膨れ上がります。「なぜこんなに荷物が増えてしまうのか?」その原因をアイテムごとに整理してみましょう。

テント・タープ

家族全員が快適に寝られる大型の2ルームテントや、リビングスペースを作るためのタープは、キャンプギアの中でも最大級のサイズと重量を誇ります。ポールやペグ、ハンマーなどの付属品も含めると、それだけでトランクの大部分を占有してしまいます。

寝具

快適な睡眠を確保するためのシュラフ(寝袋)やインナーマット、コット(簡易ベッド)などは、人数分そろえる必要があります。特に冬場や肌寒い季節は、保温性の高い厚手のシュラフや毛布が増えるため、さらにかさばる原因になります。

テーブル・チェア

食事や団らんの時間を過ごすためのテーブルやチェアも、家族の人数分が必要です。折りたたみ式やコンパクトに収束できるタイプであっても、4人分〜5人分となると相応のボリュームになります。

BBQ用品

キャンプの醍醐味であるバーベキューや焚き火を楽しむためのコンロ、焚き火台、グリル、網、トング、そして薪や木炭などの燃料類です。形状が不揃いなものが多く、金属製で重さもあるため、積み込みの順番を工夫する必要があります。

調理器具

クッカー(鍋・フライパン類)やカセットコンロ、クーラーボックス、そして食材や飲料です。特に夏場のファミリーキャンプでは、保冷力を維持するために大型のクーラーボックスが必須となり、車内のスペースを大きく圧迫します。

衣類・生活用品

着替えや防寒着、タオル類、ランタンなどの照明器具、ポータブル電源、洗面用具、救急セットなどです。子どもがいる場合は着替えを多めに用意する必要があり、着替えを入れるバッグだけでもかなりの量になります。

キャンプ道具を車に積む前の準備

車に荷物を積み始める前に、いきなりトランクへ投げ込むのは厳禁です。まずは事前の「整理と段取り」を行うことで、積載の効率が劇的に向上します。

持っていく物をカテゴリー分け

まずは持って行くアイテムをジャンルごとに分類しましょう。

  • 居住系:テント、タープ、ペグ、ハンマー
  • 寝具系:マット、シュラフ、枕
  • ファニチャー系:テーブル、チェア
  • キッチン・調理系:クーラーボックス、コンロ、クッカー、食器類
  • 照明・その他:ランタン、ポータブル電源、衣類、日用品

カテゴリーごとにまとめておくことで、積み忘れるリスクを防ぐと同時に、車内での配置を考えやすくなります。

「絶対必要」と「あれば便利」を分ける

荷物が車に入り切らない最大の原因は、「念のため持っていこう」というアイテムが増えすぎることです。荷物を「これがないとキャンプが成り立たない絶対必要なもの」と、「なくてもなんとかなるあれば便利レベルのもの」に振り分けましょう。ラゲッジスペースに余裕がない場合は、思い切って「あれば便利」な道具を留守番させる決断も必要です。

使用する順番を考える

積み込みの黄金律は、「後から使うもの(設営の最後に使うもの)から先に積む」ことです。逆に、キャンプ場に着いて最初に使うものを奥底に積んでしまうと、現地で一度すべての荷物を外に引っ張り出す羽目になります。どの順番で道具を使うのか、頭の中で設営の手順をシミュレーションしておきましょう。

積載スペースを測る

自分の車のラゲッジルームのサイズ(幅・奥行き・高さ)を大まかに把握しておきましょう。特に横幅やホイールハウス(タイヤの出っ張り)の間の寸法を知っておくと、「このテーブルは横向きに入るか」「コンテナを並べて置けるか」といった判断がスムーズになります。

キャンプ場到着後にすぐ使うものを手前に

キャンプ場に到着したら、まずはサイトの設営からスタートします。現地での作業をスムーズにするために、到着後すぐに使うアイテムは車のトランクの手前や、手で取り出しやすい最上部に配置しましょう。

テント

到着してまず最初に取り出したいのがテントです。雨が降りそうな天候や日差しが強い日でも、先にテントを立ち上げることで家族の居場所や荷物置き場を確保できます。車の最奥や下に埋もれさせないよう、手前かつ取り出しやすい位置に積みましょう。

タープ

天候によっては、テントよりも先にタープを設営して日陰や雨よけのスペースを作る場合があります。タープ本体だけでなく、設営に必要なペグ、ロープ、ハンマー、ポールをひとまとめにして、すぐ取り出せる場所に置くのが鉄則です。

チェア

車から荷物を降ろす間、子どもや家族に座って待っていてもらったり、作業の合間に休憩したりするために、チェアはすぐに取り出せると非常に便利です。荷物の一番上や、後部座席の隙間などに差し込んでおくとサッと取り出せます。

テーブル

設営作業中の「一時的な荷物置き場」として、テーブルも早い段階で広げられると重宝します。地面に直接置きたくない貴重品や小物をポンと置いておけるため、作業効率が上がります。

焚き火・BBQ用品

着火の準備や夕食の仕込みをスムーズに進めるため、コンロや焚き火台、薪、ライターなどの火回り用品も奥深くへしまい込まないよう注意しましょう。

重い荷物はどこに置く?

車の積載において、最も気を配るべきなのが「重量バランス」と「安全性」です。荷物の配置を誤ると、車の走行性能に悪影響を与え、重大な事故につながる恐れもあります。

重量バランス

クーラーボックスや大型コンテナ、ポータブル電源、ポールの詰まった重いバッグなどの重量物は、「車の中心に近く、できるだけ低い位置」に配置するのが基本です。具体的には、後部座席の背もたれの直後で、ラゲッジルームの床面(一番下)に置きます。重いものをトランクの後端(バックドア側)や高い位置に置くと、車の重心が上がり、カーブでの横揺れやブレーキ時の制動距離に悪影響を及ぼします。

車内で荷物が動かないようにする

走っている最中の振動や曲がり角での横Gによって、車内の荷物が崩れたり動いたりすると非常に危険です。重い荷物で土台を作り、その隙間に柔らかいシュラフや衣類バッグ、マットなどを「緩衝材」として詰め込むことで、全体をぎっしりと固定できます。積み荷全体の高さを揃えて平らにすることを意識しましょう。

ガラス・精密機器などの扱い

LEDランタンやポータブル電源、ポータブル冷蔵庫などの精密機器は、衝撃に耐えられるクッション性のあるケースに収納し、走行中に他の重い荷物とぶつからない位置に固定します。また、車のリアガラスやサイドガラスに硬いギアが直接触れていると、走行中の振動や段差の衝撃でガラスが割れてしまうリスクがあります。ガラス面には必ずシュラフやマットなどの柔らかいものを添わせるように積載してください。

走行中の安全

積載時に絶対に避けるべきなのは、「ルームミラーによる後方視界を完全に遮ること」です。荷物を天井高く積み上げすぎると、後方の安全確認ができなくなり大変危険です。どうしても天井近くまで積む場合は、後方が見えるスペースを中央に確保するか、荷物が荷崩れして運転席や助手席に飛んでこないよう、セーフティネットなどで固定する対策を行いましょう。

ファミリーキャンプで特に困る「荷物運び」

無事に車へ荷物を積み込んでキャンプ場に到着しても、次に待っているのが「車からサイトへの荷物運搬」という試練です。ファミリーキャンプでは、この運搬作業で体力を大幅に削られてしまうケースが少なくありません。

駐車場からサイトまで距離がある場合

オートキャンプ場(車をそのままサイトに横付けできるキャンプ場)であれば問題ありませんが、フリーサイトや駐車場指定のキャンプ場の場合、車からテントを張る場所まで数十メートル〜数百メートル離れていることがあります。この距離を手持ちで往復するのは想像絶する重労働です。

子ども連れの場合

小さなお子様が一緒の場合、大人は両手で重い荷物を持って運ぶことができません。子どもから目を離せないため、片手がふさがっていたり、抱っこを求められたりすることも日常茶飯事です。荷物運搬だけに集中できないのがファミリーキャンプ難しさと言えます。

荷物を何往復も運ぶ問題

テント、タープ、人数分の寝具、クーラーボックス、コンテナ、テーブル、チェア……これらを大人の手だけで運ぼうとすると、何十往復もすることになります。設営が終わる頃には全員がクタクタになり、キャンプを楽しむ元気が残っていないということにもなりかねません。

雨の日の荷物運搬

さらに大変なのが雨の日の撤収や設営です。運搬に時間がかかればかかるほど、荷物やギアは雨に濡れて重くなり、泥で汚れてしまいます。短時間でいかに素早く荷物を運ぶかが、快適性を大きく左右します。

アウトドアワゴン・キャンプカートを使うメリット

こうしたファミリーキャンプの荷物運搬における悩みを一発で解決してくれるアイテムが、大型のタイヤがついた「アウトドアワゴン(キャンプカート)」です。一台用意しておくだけで、キャンプの快適性が格段に向上します。

一度に大量の荷物を運べる

アウトドアワゴンの最大の特徴は、その圧倒的な収納力です。深く広々としたコンテナ部分に、テント、タープ、チェア数脚、コンテナボックスなどをまとめて放り込むことができます。手持ちなら4〜5往復かかる量を、たった1回で運ぶことが可能になります。

重い荷物をまとめられる

クーラーボックスや薪、ポータブル電源といった手で持つと腰を痛めそうな重量物も、ワゴンに乗せてしまえばスムーズに運べます。大型のタイヤを備えたワゴンであれば、未舗装の砂利道や芝生の上でも滑らかに引き進めることができます。

設営・撤収時間を短縮

往復回数が劇的に減るため、荷物の運搬にかかる時間を大幅に短縮できます。設営や撤収が早く終われば、その分子どもと一緒に遊ぶ時間や、大人がゆったりとコーヒーを飲む時間を増やすことができます。

子ども連れキャンプとの相性

荷物をまとめてワゴンで引いて運べるため、片手でワゴンを引きながら、もう片方の手でお子様の手をしっかり握って移動することができます。安全面でもファミリーキャンパーにとって強力な味方となります。また、撤収時には一時的な荷物置き場として使ったり、カバーをかけて簡易的なテーブルとして活用できたりする点も魅力です。

まとめ

ファミリーキャンプにおける車の積載や現地での荷物運搬は、事前の整理と使う順番を意識した積み込み、そして重心や安全面への配慮を徹底することで劇的にラクになります。積み込みのストレスや運搬による疲労を最小限に抑えることができれば、現地に到着してからの設営作業がスピーディーに進むだけでなく、家族全員で自然を満喫するための時間と体力をしっかり残すことができます。ぜひ次回のファミリーキャンプでは、今回ご紹介した積載テクニックやキャリーの活用法を取り入れて、安全で快適なアウトドアのひとときを楽しんでください。

前後の記事を読む

キャンプの「寝床」はどう作る?寝袋・マット・コットの組み合わせ完全ガイド

コメントを書く

このサイトはhCaptchaによって保護されており、hCaptchaプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。